A lump of memory

A lump of memory:一塊の記憶

 

 

 

 

 

 

Photographic images are gathered from the Internet one after another and regenerated into A single image which cannot be resolved into original images.

This work is aimed at describing A lump of “memory” rather than a sequential accumulation of “memories”.

 


 

インターネットからリアルタイムに収集された画像を、簡単なブレンドモードを用い、その都度1枚の画像に合成し直す。つまり上書き保存であり、ゆえに不可逆。

 

ウォルター・ベンヤミンの『歴史の概念について』第9テーゼに着想を得て、

堆積のように複数の層にはっきりと分かれた単線的な蓄積ではなく、1つの塊のような記憶の形態を視覚化しようとした。

 

 

「新しい天使」と題されているクレーの絵がある。それにはひとりの天使が描かれており 、天使は、かれが凝視している何ものかから、いまにも遠ざかろうとしているところのようにも見える。かれの目は大きく見ひらかれていて、口はひらき、翼は拡げられている。歴史の天使はこのような様子であるに違いない。かれは顔を過去に向けている。ぼくらであれば事件の連鎖を眺めるところに、かれはただカタストローフのみを見る。そのカタストローフは、やすみなく廃墟の上に廃墟を積みかさねて、それをかれの鼻っさきへつきつけてくるのだ。たぶんかれはそこに滞留して、死者たちを目覚めさせ、破壊されたものを寄せあつめて組みたてたいのだろうが、しかし楽園から吹いてくる強風がかれの翼にはらまれるばかりか、その風のいきおいがはげしいので、かれはもう翼を閉じることができない。強風は天使を、かれが背中を向けている未来のほうへ、不可抗的に運んでゆく。その一方ではかれの眼前の廃墟の山が天に届くばかりに高くなる。僕らが進歩と呼ぶのは〈この〉強風なのだ。

 

(『ベンヤミン著作集1巻』 p119~120 晶文社 『歴史の概念について 第9テーゼ』 ウォルター・ベンヤミン著 野村修訳)

 

 

インスタレーション展示では、ブラウン管テレビを用い、音声も含めた形態にした。

実装はProcessing。

インターネットからの画像の検索には、ベンヤミンのテキストを単語に分解したものをキーワードとして使用。音声には、Appleの”Text To Speech”を利用した。