やま

2024.06.10

叫ぶような

気候の先に

穴の空いた地面

ひたひたと満ちる水

 

風が吹いて目を閉じた

横を見ると同じと思った目は閉じていた

 

獅子みたいなものが走り去ったような

暴風が頭上で吹く、

 

山、

クラッチペダルを見て、

 

揚げたての音が裂いて飛び出

皮膚に馴染む前の熱さ

 

写真をならべようとするまでの時間

 

別段私は何も知りはしないことに

毎度絶望する、

真似だけが上手くなっていやしないか

 

沸くような咳が止まらない

 

だれもかれも同じ場所へ行くことに

逃げられないことを

 

忘れながら生きている

ことを思い出す