新鮮な日記
2024.02.22
傷口を何度噛んでも死の味がしない
空想の感覚ばかりが本当で困る
チグハグな距離を測ろうとする
壊れて直せないまま惰性で使う身体
私が言えなかったこと
私に言えなかったこと
言える距離から去ってしまった
目の前にいたこと、さえないu
(u=everyone)
一度しか会わなかった人
ひっそりと会いたいなと思ったまま
口にできないままの気持ち
たくさんあった人
苦しみだけが遠のくの、耳鳴りが不安
居た堪れない気持ちだけが残る
ことを
知られないように笑いながら
バレないように刺すような言葉を
たくさん用意する
家での独り言
現実にその人の現実に刺されば良いと思う
歪んだ自己愛が線を引く
臆病で距離をとって
自分の時間を生きている人
自分と湿度が近いものを人の肌が
気持ちがいいと感じるのは心も同じだと思う
その人が理解されないと思って、
立っている震える足の細かな揺れを見つめる
わかるという言葉に込められない
怯んだ声が喉の奥に消える
わかりにくい悲しみが、
なにかの悲しみでわかりやすくなったとき
冷たくもあたたかくもなく
よかったねと思う
わたしはただ見ていただけだ
少し冷たいかもしれない、
キッチンのシンクに頬をつけるような衝動が足りない
240219